優しい石けんをつくった理由
なぜ僕が優しい石けんを作ろうと思ったのか、自己紹介も兼ねてお話ししたいと思います。
子供の頃から自然が好きで、理系の大学に進学し栄養学の博士号を取得しました。
社会人になってからは縁あって化粧品関係の仕事に携わり、科学的な知識を活かして自然派化粧品の研究開発を行ってきました。
サーフィンを通して自然環境について考えるように
学生時代からサーフィンに熱中し、20,30代はサーフィン中心の生活を送っていました。
サーフィンを通して自然と触れ合うにつれ、自然の大切さを実感し、環境問題、特に海や川の汚染についてに関心を持つようになりました。
河口は良い波が立つのでよくサーフィンをしたのですが、大雨が降った後に海に入ると海が洗剤の匂いになっていました。
これは、大量の雨が降ると浄水場での浄化が間に合わず、衣類や食器用の合成洗剤や柔軟剤を含んだ生活排水がそのまま海に流れてしまい、洗剤の匂いの海になっていたのです。
環境にいい洗剤とは?
浄水場では、微生物の分解力を利用し水を浄化しています。
微生物は有機物を餌にして生きており、この有機物が油分やタンパク質などの汚れです。
微生物が汚れを餌として分解してくれるので、水が綺麗になるのです。
ところが合成洗剤は、微生物が餌として分解できないだけでなく、その強力な洗浄力で微生物が死んでしまい水が浄化されにくい状態になってしまいます。
合成洗剤が登場する前に使われていた洗剤が石けんです。
石けんは有機物である油分とアルカリでできているので、微生物により分解され水が汚れず、微生物は元気になり自然の浄化力を高めることができるのです。
日々の暮らしの中で多くの人が合成洗剤ではなく石けんを使ってもらえれば、海の洗剤臭さを抑えることができるだけでなく、よりきれいな水にすることができるのではないか?と考えるようになりました。
環境にも肌にも優しい石けんを作りたい!
またその頃敏感肌の妻が、湿疹やかゆみに悩んでいました。
特に冬になると乾燥による痒みが強く、常に痒み止めの薬を塗る必要がありました。
せっかく石けんを作るのならば、毎日使うことで肌が健やかになり肌で悩んでいる人の助けになるものをつくりたいと、環境にも肌にも優しい石けんを目指しました。
皮脂を落としすぎず皮膚常在菌を育てる石けん
私たちの肌の表面にはたくさんの種類の微生物「皮膚常在菌」が生きています。
そして「皮脂」は善玉菌の餌となり、肌を美しく健康な状態にしてくれます。
しかし、合成洗剤などの強力な洗浄力で洗うと、皮脂が無くなり、肌の微生物のバランスが崩れ手肌がカサカサになって荒れてしまうのです。
そこで皮脂を落としすぎず、善玉菌を育てる石けんを作ることにしました。
「汚れは落とし、皮脂は残す」優しい洗浄力でしっとりと洗い上げる。
素材の選定や製法、配合率など探求する試作の日々が始まりました。
伝統と知恵がつまった「米ぬか発酵液」
配合する美容成分として「米ぬか」に注目しました。
米ぬかは平安時代から肌美容に利用されてきた伝統的な美容成分です。
これを発酵させることで、美容効果を高められるのではと考え「米ぬか発酵液」を作りました。
発酵も微生物の力を利用しています。
微生物は私たちの生活を支えてくれている、大切な存在だと考えるようになりました。
ついに完成した「米ぬか発酵石けん」
研究開発を始めて4年。
数多くの試作を経て、ついに納得のいく優しい石けん「米ぬか発酵石けん」を完成させることができました。
嬉しいことに、米ぬか発酵石けんを使い始めてから、妻の湿疹やかゆみが収まり、薬を塗らなくても大丈夫になっていました。
今ではたくさんのお客様から、
肌がしっとり柔らかくなった!
ワントーン明るくなった!
息子のアトピーが薬なしでも抑えられている!
など嬉しいお声をいただいています。
地球に優しいは肌にも優しい
「水を汚さない、環境にいい洗剤を作りたい」という思いから始まった石けん作り。
研究を続けるにつれて、自然環境とヒトの身体は微生物を通して繋がっていると思うようになりました。
自然環境に優しい選択は、回り回って自分への優しさとして返ってくると思います。
これからの時代は、優しさを基準に物事を選択することが、心豊かに暮らせる鍵ではないかと感じています。
心を込めて手作りしています
むにふわ製品は、全ての工程を僕自身が手作りでおこなっています。
使っていただく方の心と肌が明るく元氣になるようにと心を込めて作っています。
ヒトと自然に優しい製品で日々の暮らしに癒しのひと時をお届けできれば幸いです。